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ちゃんと指導してるっぽい言い回し

パートリーダー/学生指揮者になったもののちゃんと指導できない!どう指導すればいいかわからない!そんな人って実はたくさんいると思いますが、そうして困っている人に朗報です。

音楽や楽器のことはまだまだ分かっていなくてもそれっぽく指導する方法(言い回し)があります。これを足掛かりに少しでも早く立派に指導ができるように、活用してみてください。

これずっとずーっと思ってたんだけど、パートリーダーや学生指揮者の子って音楽知識的には他の子と大差ないにもかかわらず、前に立たされて指導を求められるでしょ。

求められるっていうかそうせざるを得ないっていうか。。。気の強い子に指示するのってすごい気が引けるのよね。

「もっと出して」とか「そこcresc.守って」とか言ったときに「もっと具体的に言ってくれないと分からないんだけど」とか言われたら一気に萎えちゃうもん。

そうそう。そういう立場ってだけで、気の毒な思いをさせられる人が本当に見てられないと思ってたんだ。現役の時から。

そういうことがなくても「私なんかがみんなの前に立っていいのかな」って思うこともあるしね。

そこでだよ。ちょっとでもそんな人の心が楽になるように。対策を考えてみたよ。

ちゃんと役に立つやつにしてよね。

1.合奏練習では指揮しなくていい

こんなことやってる人いないかもしれないけど、本番で指揮しないなら合奏では指揮しなくていいよ。

え?テンポなしで合奏させるの?

んなわけないでしょ(´・ω・`)メトロノームに任せるんだよ。ちょっと高いところに置いてみんなに見えるようにして。

なーるほど。そうなんだよ、指揮してるとそっちに気を取られて演奏を聴いてるどころじゃないんだよね。

そういう文化がない吹奏楽部ではどんなときも指揮してたかもしれないけどそんなのはナンセンスだよ。ツッコまれたら「聴くのに集中したいから」って言えばいいし現にそうやって指導してる先生はたくさんいるからね。

おー!なんか良さげだけど、これでチンプンカンプンなこと言ったら「アンタなに聴いてんの?」って言われないかな・・・!


これ、私の中では基本中の基本って認識でいるんですが、もしもまだ知らなかった人は是非実践して下さい!合奏の時から頑張って指揮をする必要はないです。指揮は録音するときやリハーサル、テンポの変化や揺れがあるときにするとして、そうじゃないときは全神経を聴くことに集中して下さい。
そうすることで役割を全うできますし、ちゃんと実のある練習になります。もちろん振りたいときは指揮するのもアリです。


2.具体性のある言い回し例

まー指揮をせずに聴きに徹したところでね、ちゃんと指導できないと意味ないんだな。

そうだよ!こう、私はみんなより一歩先を分かってるよ的な?音楽の先駆者的な?みんなに指導するために生まれてきた的な?とにかく説得力をもってみんなに伝えたいの!

うんうん、そうだよね。僕もいろいろ考えたんだけど、ポイントは言い回しだと思うんだ。

言い回し?

そう。言い回し。そこでね、普通の言い方に具体性を付けた言い方/言い回しの一覧を出したからちょっと見てみてほしいんだ。どうぞ↓

  • そこもっと出して
     →そこ、今の3倍は出して。他のパートに落としてって言うパターンもあるんだけど、ここはこの曲の中で人物の感情が高ぶって荒ぶってる場面だからそういうのもっと感じさせて。
  • そこもっと出して
     →今のままでもいいんだけど、もう少し音の芯が前に出てくる感じにしよう。ここまでと響き自体はあまり変わらなくてもなにか違うなって思わせるような。奏法的には息の量は同じでも圧をもっとかけてみて。体では主張してこないけど、心が前のめりになってるような感じで。
  • トランペットは少し落としてホルンはもっと出して
     →音色はホルンがほしいけど、音の輪郭はトランペットのイメージで。ホルンの音色なのにそうは感じさせないくらいハッキリと聴こえてくるように意識してみて。
  • チューバどうにかして
     →姿は見えないのに確かに存在してるような感じで他のパートを支えてほしいの。マーチのブンブンとかはホルンのンパンパとセットになる形で確かな存在をもって全体を支えてるけど、ここはそうじゃなくてもっと高音楽器に自由に歌わせてほしい。まるで高音楽器だけで編成されてるみたいに。でも実は低音パートの揺るぎない支えがあって実現してる感じ?姿を見せちゃいけないんだよ!離婚して親権をお母さんにとられたお父さんみたいな気持ちになれよ!養育費出せよ!
  • クラリネットもっと響かして
     →クラリネットってベルが下向いてるでしょ?だから地を這って音色がお客さんに届くイメージで吹いてみてよ。あとは単純に音色に対する意識が足りない。汚いよ。そんな汚いのが地を這って来たらどう思うの?もうそれゾンビじゃん!バイオハザードじゃん!ホラーじゃん!100歩譲ってこれがホラー映画のサントラメドレーならいいよ。でもこれ、ディズニーだから。アナと雪の女王だから。今のままだとアナルと雪の女王だから。
  • フルートはもっと格調高く
     →知っとる?管楽器が水中で演奏した場合、大抵は音が出せるけどフルートは無理なの。息が楽器に入る前に地上に上がっていくから。だからフルートは地上でこそ輝くことのできる楽器なんだよ。動きにくい水中でもがいてないでもっと自由に踊ってみて。もっと他を圧倒するように優雅に可憐に煌びやかに演奏してみて。他の楽器はそれに対してひれ伏すようにちゃんとフルートを立ててよ。
  • ホルンもっと響かせられない?
     →ホルンってさ、右手の形で微妙に音色や音の出方を変えられるじゃん?そこもっと工夫してみてよ。そのままの音色をおおらかに出したいときは詰まらせなくていいし、ちょっと抑えめにしたいときは息だけじゃなくて手でも変化をつけられるでしょ?そうやって場面にあった音色を出すことにもっと敏感になってよ。手を、指をどんな形で入れるかで気持ちよさが全然違うんだからね!
  • マリンバの音色が変
     →そこのマリンバ、それマレット選んだ?選んでそれなの?ちょっと曲に合ってなくない?全体的に木管の柔らかで暖かなサウンドが前に出てくる場面だからその硬いのはやめようよ。女子更衣室に男子が入ってくるくらい野蛮だよそれ。犯罪だよ。懲役10年くらいあるよ。
  • トロンボーンもごもご言うな
     →トロンボーンさ、スライドするときに間に変な音入るのどうにかならないの?ちょっと技術的なことは言えないけどそれ明らかに変だよね。スラーのついた旋律でもきれいに聴こえるように試行錯誤してみてよ。見た感じ、スライド動かすの遅くない?
  • ユーフォソロ甘いよ。
     →ユーフォさ、そこのソロもっと前に出てこれない?あのさ、ソロの時は楽器の構え方を少し変えてみて。普段は胴体に抱くように持ってるでしょ?でもソロの時は少し体から離して楽器に触れてる面積を少なくしてみてよ。音が出るときって楽器そのものが振動してるんだけど、触れてる面積が広いってことは自分でそれを妨げてるってことなんだ。
  • シンバルもっと響かせて
     →そこのシンバルさ、思いっきりたたいた後に面をこっちに見せて。コンクールとかでたまに見るじゃん?ここぞというところで叩いたシンバルの両面を客席に向けて弧を描きながら見せてる奏者。あれやるとよく聴こえるっていうのももちろんあるし、視覚的にもシンバルを感じることができるからちょっとやってみて。

なんか・・・最初の方は「なるほど!」って思ったけど、若干ふざけてない?全然理解できないのも混じってるんだけど。ってかアンタこれ面白いと思って書いてるでしょ。ぜんっぜん面白くないからね。

いや~合奏には笑いも必要かと思って。面白いかどうかは別としてあくまで例だよ。ってか書いてて思ったけどこれ性格でるね、すごいクドイ(笑)まー何が言いたいかってただひたすら指導だけするっていうのも寒いから、時には意味不明なこと言ってみんなにツッコんでもらったり、笑いをとるのが得意ならそうやって合奏を進めるんだよ。

指導するだけが前に立つ人の役割じゃないからね。時には最初から最後までおしゃべりで終わるっていうのもいいかもしれないね。

それはダメでしょ!


合奏で何より重視してほしいのは『楽しいこと』です。それと実のある練習が両立できると言うことなしですね!最初のうちは右も左も分からなくて苦労しますが、少々くどくなってもいいので言い方を工夫したり時にはみんなから意見を聞いたりしてコミュニケーションを図りながら合奏を進めてみましょう。

学生指揮者/パートリーダーとは言っても先生とは違い、奏者のみんなと年は同じで普段は演奏する側ですから、その辺りも味方につけて奏者の気持ちも分かる指導者として先生とはまた違った観点から指導が出来るといいですね。


3.困ったら先生に投げちゃえ

あとね、頑張って指導したけど、後で先生が指導したときに自分と正反対のことを言ってなんか罪悪感を感じる、みたいなこともありえるでしょ?

ありえるっていうかあるよ。みんな気を遣ってそっとしておいてくれるけど、私の中では罪悪感が渦巻いてるもん。

そういうときは「最終的には先生がどういうかわかんないけど、・・・」みたいな前置きをしておくといいよ。あまり言いすぎても「コイツ自信ないのか」ってなっちゃうけど、判断が難しいところ・自分では手に負えないところは先生に丸投げすればいいね。ってかもう全部先生に投げちゃえばいいよ。

いやそれはどうかと。。。


学生指揮者やパートリーダーが指導をすると言っても最終的な決定権は合奏の指揮者にありますから、その辺りも少しだけ意識しておきましょう。毎回先生と言ってることが違う、となると指導される側も混乱しますから、普段の合奏から先生のやり方や傾向をなんとなく把握しつつ自身の指導にも生かしてみてください。

もちろんあなた自身にこだわりがあればその通りに指導するのもいいと思います。不要な衝突や混乱は避けたいですが、なにか信念のようなものをお持ちであればそれに従って芯のある指導を心がけてください!


4.おわりに

ほんとはね、学生指揮者とかパートリーダーになった瞬間からちょっとずつ音楽や各楽器の勉強をしてちゃんとした知識の裏付けを持ったうえで指導できるのがBestだとは思うんだよ。

だったらなんでこんな記事を作ったの?

そうは言っても遊びたいし恋もしたい、勉強も放ってはおけない年頃でしょ?日ごろのストレスは小さい労力で退治しなきゃだよ。ぼくは少しでもそれに協力できたらなって思ってるから。

そっかぁ。。。じゃあアンタも現役のころは学生指揮者とかしてたんだ?

ん?そんな経験はないんだな~これがっ!

ないんかい!胸張っていうことじゃないよ!


同じ部員の立場からみんなを相手に指導をするのは辛いものもあると思います。(メンバーによりますが)「調子乗ってる」とか「分かりにくい」とか陰で言っちゃうお子ちゃまタイプも相手にしないといけませんから、やはり苦労が付きまとうことも時にはあるかもしれません。

それでもその立場になった以上はあれこれ試行錯誤して、いい合奏やパート練習を目指すのが学生指揮者/パートリーダーのお仕事です。少しでも参考になるものがあれば幸いです。今しんどい渦中にいる方もあまり深くは考えずに肩の力を抜いた楽しい合奏/練習を目指してみて下さい!


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