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「自分だけ音楽的感性が育ってないんじゃないか」と思ってる中高生の方へ

私が中学生のころ、↑タイトルのような思いがありました。

当時はこのことでヤキモキしたものですが、最近になってその答えが出ました! 今、同じように思ってる人がいたらこう言いたいです。

「大丈夫!心配しないで!」

と。

では、始まり始まり~。

うぅ。。。

あれ、どうしたの?

なんか私、音楽的な感性?っていうのかな。。。全然育ってない気がする。。

そんなことないよ。

いや、育ってないよ。こんなに多感なお年頃なのに。。。

1.結論から言うと心配しなくても育ってる

はい、じゃあ今日はルカちゃんのお悩み相談なわけだけど。

頼むよ。もう私・・・死んじゃうかも。。。

いや、死なないよ。そのくらいで汗
ルカちゃんのためにまず結論から言うとね、心配しなくても感性は育ってるよ。

ほんと?でも演奏聞いても「よくわかんない」って感想なことが多いよ?音程もわかんないし、サウンドがどうとか、音楽の流れがなんだとかわかんないよ。

それはルカちゃんが自分に期待しすぎなだけだよ。心のどこかで「私はもっとできる。もっと成長してるはず」って思ってるから現実との乖離に落ち込んじゃうんだ。

んなっ!!私の伸びしろは
そんなにないって言いたいの!?

違う違う、勝手に盛り上がんないでよ。。汗
「今は」だよ。「今は」

でも他の部員なんかさ、私と同じ学年の子でも

「木管から金管のメロディのバトンパス、スムーズだったよね」

とか

「やっぱり低音が厚いと安心して聴けるね」

とか

「各パートが役割を理解してるのが伝わってきたよ。サウンドが立体的だった」

とか

「クラリネットの音色は日の出を想起させるようで見事だったね」

とか

「サウンドのブレンド感がシナジー効果をクリエイトしてたよ」

とか私には思いつきもしないような感想が飛び交うんだけど!

最後のおかしくない?

なんか完全に置いてかれてる・・・疎外感。。。

あのね、やっぱりそういうのは感度の成長にも個人差があるんだよ。それに話聞いてたら誰でも抱きそうな内容ばっかじゃん!

誰でも?私からしたら全然そんなことないんだけど!演奏聞いても「へ~」で終わるんだけど!

ん~じゃあ今のルカちゃんに言えることは演奏を聴くときは今まで以上に音楽に集中することだよ。あとは聴くときのスタンスとしては「感想探し」をしないことね。

感想さがし?

うん。「なにか言わなきゃ!」とか「みんなと違うところに着目しなきゃ!」とか思ってたらそのことばかり気になって肝心の演奏に集中できないよ。しっかりとただ聴く、それだけでいいんだよ。

でもなんかな~。。。もっと即効性のあるアドバイスが欲しいな~

もう。。。だったら、実はルカちゃんの感性も育ってるということを理解してもらうために言うけどね。

お?なになに!?あるんじゃん!

ルカちゃんってアルトサックスとテナーサックスの音色は聴き分けられる?

うん。それくらいはわかるよ。

そういうことだよ。

なにが?

それが音楽的な感性が育ってるっていうこと!吹奏楽部に入った当初のルカちゃんはアルトとテナーの聞き分けすらもできなかったんだから、それができるようになってるっていうのは確かに成長してるんだよ。

でもなんかな~。。。そんなの当たり前にできてるし。

入部当初はできなかったことが当たり前にできるようになってる。それが成長したってことだよ。これがもう少し派生するとさ、「アルトとトランペットの音色がよく噛み合ってた」とか「テナーの音色は夜のおしゃれな街並みを演出してた」とか言えるようになるんだって!

そういうものなのかな・・・。まあ確かに?いわれてみれば今は成長の発展途上ってことなのかも。もっとこうさ・・・

「今の音色、イノベーションを感じたよ」

とか言いたい!

いや、バカだと思われるからやめた方がいいよ。


第一に言えることは(なんでもそうですが)成長には個人差があるということです。確かに「感性」というのは個性やセンスとの兼ね合いがあるので、だれもが順当に伸びていくものではないのかもしれません。

でも高い頻度で音楽に触れていると、必ずじわじわと感性は伸びていきます。なので、この問題に激しく悩んでる人は音楽を始めて数年程度で自分の中の音楽性が乏しいと思うのはむしろおこがましいよねと開き直るくらいの気持ちでいてほしいと思います。

それほどに音楽は深く魅力的です。だからこそ生涯をかけてかかわっていく人がたくさんいるわけですので。

つまり今の私はむしろ正常というわけね。


2.そういうことを思ってしまう原因

そもそもさ、ルカちゃんがどうしてそういうことを思ってしまうのか、そこも明らかにしておかないといけないんだな。

全国で悩んでる人達のためにもね。

観念っていう言葉があるんだけど。。。

1 物事に対してもつ考え。「時間の観念がない」「固定観念」
2 あきらめて、状況を受け入れること。覚悟すること。「もうこれまでと観念する」
引用元:観念(かんねん)とは - コトバンク

↑これのこと?

ん~漢字は同じだし似てるけど。。。↓こっちの解釈

知らず知らずのうちに自分の心を縛り、行動を制限してしまう『観念』という鎖。(中略)「こうあるべき」という考え方、思いのことを心理学用語では『観念』と呼びます。 引用元:心を縛る鎖のお話~観念の心理学~

私は心に鎖を飼ってるのか~。

いや喜んでる場合じゃないから!「こうでないとダメだ」って考えが自分を苦しめるんだよね。

つまり、思い込みってこと?

そう。「これだけ楽器吹いてるんだから音楽的な感性も育ってなきゃ」とか「周りのみんなはセンス見せだしてるんだから私も発揮しなきゃ」とか思い始めると逆にしんどくなっちゃうんだよ。

うーーん。。でも演奏してても「吹き方が幼稚」とか同じ注意ばっかされるしな~・・・。

それは時間をかけて改善していけばいいだけのことだね。ルカちゃんが「これ!」と思って演奏した形が今のルカちゃんの音楽性を体現してるんだから、ありのままでいいんだよ。

れりごー♪だね。


少し心理学の話にもなりましたが、心で悩んでいることの実態は実はシンプルだったりします。

「感性には個人差があって、今の状態は自分が他人より劣っていると思い込んでいるだけ」、と考えれば事態はいたって単純ですし、対策を立てるのも簡単です。もっと練習したり音楽に触れたりすればいいんですね。

どこかのタイミングでこの手の葛藤はあると思います。対他人でも対自分でも。ただ、そういう風に思うようになるのは間違いなく自分が進歩しているからです。前進した先に次のステップへと歩を進めるために出会います。

なのでこうした葛藤も悩み苦しむ一方で「今の私、イイ感じ!」と思えるような心の余裕を持っていたいですね。


3.何事にもアンテナが出来上がるまで時間がかかるもの

ここまででアウトプットとインプットの話があったわけだけど

え?あーっ、うん(あったっけ)

ほら、演奏を聴いて咀嚼する(何を感じるか)はインプット、逆にそれをどう表現するか、また演奏するときにどういう風に演奏するかはアウトプットの部分だよ。

あぁ、そういうことね。

こういうのも実際の演奏技術と同じでアンテナが完成するまで時間がかかるもんなんだよ。これって音楽に限らないからね。

ア・ン・テ・ナ?

うん。例えば自転車の練習でもいきなり上手に乗れるわけじゃなくて、最初のうちは何度やっても転ぶっていう過程を経るでしょ?この時、見えないけどバランス感覚っていうアンテナを構築してるんだよ。

で、これが仕上がってくると自転車にも乗れるようになるよね。さらに鋭いアンテナにしたいなら一輪車の練習をしてみるとか応用編があるわけだよ。

トランペットのクセによく知ってるのね。

ま、まぁまぁ。だからルカちゃんがそうやって悩むってことはまだまだアンテナが完成する途中なんだよ。送信も受信もバランスよく育つといいけど、それは毎日の活動が答えを出してくれるよ。


時間がかかる、ということも意識しておきましょう。

アンテナができてくるとそれは練習にも表れてきます。私の経験では「練習が楽しくて楽しくてしょうがない時期」というのがあって演奏のコツを掴んだり、ハーモニーの感覚がなんとなくでも分かってくると一気にグッと世界が広がるような感覚に包まれます。

それがまだ訪れていない人はラッキーですね。

そうか。私はラッキーガールだったのか。


4.おわりに

これ、書いてる途中から「音楽的な感性ってそもそもなんだ?」って思えてきちゃったんだよね。

ここまで説明しておいてよく言えたわね。

いや~なんていうのかな。こういう原点に立ち返って改めて考えてみるのも大事かと思って。

ま、私はなんとな~くだけどスッキリできて良かったよ。


お多感な年頃の方はいろいろ感じると思いますが、参考にしていただけたらと思います。

ひとつだけ言えることは「大丈夫」ってことですね。

ありがとうございました。


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