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ゆる部活「軽吹奏楽部」という考え方 現行の無駄にキツイ部活動に警鐘を。

吹奏楽部の新しい概念、「軽吹奏楽部」を提唱します。

この記事は今まさに吹奏楽部を辞めたいと思ってる人に響くと思います。

は~練習キツイなぁ。。。

なんか最近楽しくない。。

もう部活辞めちゃおっかな。。。

グスン。。。

ちょちょちょ!ルカちゃん!!どうしたの!?

部活が楽しくないよー。。。

1.「軽吹奏楽部」ってなんだろう リフレッシュや楽しむことを第一義に活動する

学校でさ、部活動やってるとなんかスローガンみたいなのあるじゃん?

あれでしょ、「音楽を通して人間的成長を!」みたいなのでしょ。

そうそう、他にも部活やってる以上「コンクールでいい賞を目指すぞ」とか「演奏会に向けて一致団結して頑張る」とかあるよね

そうなんだよ。。。順風満帆にいってるときはいいんだけど、ちょっと重たいんだよね~

だいたい「成長」とか「一致団結」とかそんなのって意識しなくても活動してたら自動的になるじゃん?

一部の熱い人たちがそういう言葉で煽ってくるけどみんながみんなそんな高いテンションで音楽やりたいわけじゃないんだよ。

放課後や休日に楽器吹くことが気分転換になるとかさ、みんなと演奏する中で「もっと上手になりたいな」って想いが自発的に芽生えることの方が大事だと思うんだ。

今って上達することを強要されてるみたいなとこじゃん?常に流れるプールの中で前進を促されてる、みたいな。

サイドに座って休みたいとき、ちょっと寄り道したいときだってあるよ。

あのー。。。ルカちゃん。一人でしゃべり過ぎじゃない?

わっ!!

ご、ごめんごめん。最近の不満が止まらなくて。。。

でも言ってることはよくわかるよ。流れるプールって勝手に運んでくれるから気持ちいいんだよね。

いや全然ちげえ!!


部活動の在り方や方針というのは部によって様々ですが、「同好会」という性格が強い部があってもいいと思うんです。それこそサークルみたいな。

実際に運動系の部活では実現してるところがありますので、次はそれを紹介します。

私はみんなに聞きたいよ。みんな胸に手を当てて考えてみて。純粋に「上手になりたい」って最後に思ったのいつ?上達しないと周りに迷惑がかかるから、怒られるから、恥をかくから、そんな気持ちで練習してない?

↑そんなのは健全じゃないって言いたいらしいです。


2.運動系では実際にもうある。もうすぐ文化部活動のガイドラインも発表される

まずはこれを読んでほしい。
東京の船橋希望中学校の話だよ。

ゆる部活、始まっています 月に数回 楽しく運動
競技優先ではなく、楽しく運動に親しむことができるような部活動を取り入れる学校が出始めている。スポーツ庁が今月決定した運動部活動に関するガイドラインにも、いわゆる「ゆる部活」の設置が盛り込まれた。運動が苦手な子どもなど、多様なニーズに応えるのが狙いだ。 引用元:東京新聞 ゆる部活、始まっています 月に数回 楽しく運動

ナニコレナニコレナニコレナパリコレニコレナニコレ!!

今のルカちゃんにはぴったりの情報だよ~。これ、リンク先の元ページも是非読んでほしいんだけど、自主性を大切にしていきたい意図をすごく感じるんだよね。

(略)菅野茂男校長は導入の理由について「運動に興味はあっても、強豪部に入るのは躊躇(ちゅうちょ)する生徒もいる。気軽に体を動かせる場をつくりたかった」と説明する。(略) 引用元:同ページ

そうそう!これ!やっぱり吹奏楽部でもさ、「楽器は吹きたいけどガチモードでやるのはちょっと・・・」って人もいるんだよね。

その点、純粋に楽しむことに主眼を置いた方針だと安心して楽しく練習ができるよね。

ちょっと長いんだけど、すごく大事なことを言ってるから次の引用も読んでほしい。

(略)ゆる部活の取り組みについて、早大スポーツ科学学術院の中澤篤史准教授(スポーツ社会学)は「子どもたちが自分で時間の使い方をマネジメントできる本来の部活動のあり方ではないか」と評価する。

 一方、スポーツ庁の調査では約三割の中学校で入部が強制されるなど自主的、自発的な活動となっていない点について、ガイドラインの踏み込み不足を指摘。「子どもたちのやりたい、という気持ちを上回って学校や教師がやらせているケースが多い実態がある。教育的効果があると信じすぎるのではなく、教員も生徒も忙しい今の教育現場の実情に照らして部活動を再考すべきだ」と話す。(略)

これはね、なかなか由々しき問題だよ。やっぱり部活動が成果を上げると次年度の入学生徒が増えるという学校にとっての旨味があるから頑張らせたいんだよね。

そーだそーだ!私たちは駒じゃないんだ!!

駒て。

学校の利益なんかは現場の人は考えなくていいから、純粋な「やりたい」って気持ちを大事にできるといいよね。

よねっ!


平成30年の3月にスポーツ庁が『運動部活動に関するガイドライン』を発表しましたが、文化庁も『文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン作成』を進めています。

決定、策定はもう少し先になるかと思いますが、着実に進んではいます。大人の思惑や過度な指導に苦しむ文化部の生徒さんがいなくなるよう願ってます・・・!


3.軽吹奏楽部で実現できること 既成概念にとらわれない新しい価値の創出

じゃあここでは実際に『軽吹奏楽部』があったらどんなことができるだろう、何が起きるだろう・・・?ということを考えたい!

はい!コンクールに出場しない学校が出てくると思います!

お、いいね~他には他には??

演奏技術がもっと伸びると思います!

もっといってみよう

今より先生も生徒も自分の時間を大事にできると思います!

そうだね。そういう予想できるメリットがあるよね。

じゃあネガティブ系のことはなにかあるかな?

ん~コンクールの出場団体でさ、演奏傾向が二極化しちゃうかも。

それはつまり・・・

うん。ガチムチタイプとゆるタイプ。。

ルカちゃん。「ムチ」はいらないよ。

でもそうだね、技術の向上にはこだわらずに楽しい感じの魅力的な演奏は増えるかもね。

もちろん上位大会を目指したハイレベルな演奏も今と変わらずあると思う。

って結局ネガティブでもなんでもない!!

でも「ゆるい」という言葉を曲解してテキトーなお遊び集団にならないように注意はしないとね。


吹奏楽部にもいろんなタイプの部活動があるとコンクールのような一堂に会して順繰り演奏する機会でも今とは違う楽しみが生まれるかもしれません。

多様化は素敵な変化をもたらすと思います。

スポーツ系の部活動との違いとしては「誰かに聞いてもらう」「聴いてもらってナンボ」という点があります。自分たちだけの活動で終始しない、ある程度周りを巻き込む必要は吹奏楽の性格上避けられません。

とはいえ、まずは純粋に楽しみたいですね。


4.でも現実的には厳しい。お金、人、場所、機会、理解・・・

ここまでは好き勝手話してきたけど、実際にできるの?っていうとまた別問題だよね。

そうだよ。。。ゆる部活っていってもさ、現行の普通の部活動みたいにお金も人も場所も楽器も周りの理解も演奏の機会も必要だから・・・。

なかなか厳しいね。

でもさ、ここまで話してきてあることに気づかない?

あること?

うん。ルカちゃんが外部の人間だとしてさ、普通の吹奏楽部とゆるい吹奏楽部があったらルカちゃんの目にはどんな風に映るかな?

どんな風にって・・・別にやってることはどっちも同じじゃない?そりゃ練習時間とかの違いはあるかもしれないけど。

・・・。

あっ!

分かったかも!結局のところ本人たちの心がけ次第なんだにゃ!これって!

ピンポーンッ!そういうことだよね。「みんなでいい演奏をして誰かに届ける」これ自体は変わらないから結局大枠は一緒なんだよ。

だったらどうしてゆる部活なんて発想が出てきたんだろう・・・

これはつまり、問題提起だね。ルカちゃんみたいに吹奏楽部での活動をしんどいなって思ってる人はきっと全国にもいるよ。

そうだよね・・・もうちょっとこうさ。。。やり方とかさ、方針とかさ。。。

うんうん。今って大人の世界でも「働き方改革」なんて言葉が叫ばれてるけど、実はその波は学校の部活動にも迫ってきてるんだよ!

!!!


先ほども少し出ましたが、文化部の方でもガイドラインの策定が進んでいます。2018年7月12日に1回目の作成検討会議が開かれました。

吹奏楽の分野からは全日本吹奏楽連盟理事長の丸谷氏(通称まるちゃん)が出席しています。


5.おわりに

「ゆるい」って言葉だと人によっては腑抜けな印象をもつかもしれないけど、現行の状態に少しブレーキをかけた運営の部活動があってもぼくはいいと思うよ。

私も本番前とか大事なときにタイトなスケジュールになるのはいいけど、ずっとはいやだな。緩急つけてほしいな。

団体によっていろんなカラーがあるからね、練習は緩いけど全国大会は目指すっていうのは無理だし。

ちゃんとみんなで決めた方針で運営できるといいねっ。


ここまで書いていろいろ振り返ると、毎日が厳しめだからこそ本番後のちょっと緩めの活動できる時間がより価値あるものになっているとも思います。

辛い時、楽な時の両方があっていいんです。

春休みとかコンクール後の比較的『OFFモード』で活動できるとき、好きです。あぁいう期間の自主練習なんか最高ですね。気ままに吹くことができて。


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