ソロで緊張しなくなる方法

何十人といる中で自分だけが音を出す、自分だけが注目されるのはとても緊張しますが、栄誉なことでもあります。だからこそ、ソロはバッチリ決めてバンド全体の推進力となったりお客さんに良い演奏だったと思ってもらえるようにやりたいものです。
でもでも!
「緊張しちゃう!」
「音がプルプル震える!」
「自分のソロが過ぎてくれないと気が気じゃない!」
という人もいるでしょう。
大丈夫です!ソロで緊張しない方法をご紹介します。

あー・・・

あれ?元気ないじゃん。

今度のコンサート・・・私ソロあるんだけど!

お!やったじゃん!大出世!よ!社長!

茶化してる場合じゃないってば!絶対緊張して失敗する!

(もう・・・この子は・・・)
1.緊張は成功のエッセンス

はい、というわけでソロで緊張しない方法だね。

うん。

ルカちゃんさ、「ソロで緊張したくない!」って思ってるでしょ?

そりゃそうだよ。緊張したら普段通り吹けないじゃん。

そこがそもそも間違いなんだよ。ルカちゃんは『緊張』っていうものを自分の中から遠ざけようとしてるでしょ?緊張が自分の演奏の邪魔をしなければいいって思ってるでしょ?

ん~遠ざけるっていうか、まぁ消え去ってほしいよね。いつも通りの私で吹きたいもん。

その気持ちはよくわかるけどね、『緊張』っていうのは普段よりもさらにいい演奏を引き出すエッセンスでもあるんだよ。

え!?そうなの!?

「これだけ大勢の人の前で一人だけ演奏できる」っていう状況はルカちゃんを奮い立たせるし、そこで上手く演奏出来たら自信にもなるでしょ。だからこそ大勢の聴衆を自分の力に変えるって考え方もあるんだよ

なるほど・・・みんな私の音を聴くためだけに生まれてきたと思えばいいのね。

・・・逆にプレッシャーじゃない?
『緊張』って実は最高のソロを演奏するために必要なものなんです。精神論ではありますが、自分から遠ざけないで味方に、そして力にしてください!緊張するのは心の問題です。
カウンセリングの世界ではよく本当の強さは自分の弱さを受け入れた先にある、なんて言われます。
だから緊張で失敗するかもしれない、その時の自分はすっごくダサくて惨めかもしれない、でもそんな自分を許して受け入れてください。そういうどんな事態も受け入れられる心でいられたら案外うまくいくものです。
まずは緊張さんと仲良しになりましょう。
2.ソロを特別なことと思わないで!

あとあれだね。ソロを特別視しすぎだよ。

特別視しすぎって・・・自分だけが音を出すんだよ?特別以外の何物でもないじゃん!

いや、そうなんだけど、クラスのどうでもいい異性と恋してる異性に同じ精神状態で会話できるの?って話だよ

そりゃねぇ。。。後者の方が力はいるよ。

そういうことだよ。過度に意識するのは厳禁!もちろんね、『自分をよく見せたい』って思いがあるのは大事だよ。でも意識しすぎたら空回るじゃん。

分かったような分からんような・・・。

ま、ルカちゃんがどう意識しようと最初から楽譜に用意されたオタマジャクシが消化されていくだけなんだよ。一人だけ吹くとかそんなこと重く受け止めなくていいの!たまたま編成が薄いだけ!

そ、そうね!奏者のみんなでさえも私のソロを聴くために生まれてきたんだもんね!

だからそれだと逆にプレッシャーが・・・
ソロっていっても大抵は曲全体で言うと一瞬のことなのでそんなに深く考えないようにしましょう。特別視するから力が入ってしまうというのはとても頷ける理屈です。異性との会話の例がありましたが自分の中で意識していなかったら無意識にできることですから、意識しすぎるのは要注意です。
しかし、裏を返せばそれだけ思い入れがある、「うまくやりたい!」と思っていることの証明でもあります。ですから、それはそれで良しとしてください。「今の自分イケテル!!」って思ってください。
3.場数を踏んで経験値を貯めよう

ここまでは精神論だったんだけど、やっぱり経験値って大事なんだよね。

あのRPGゲームとかでレベルアップするために稼ぐやつ?

そうそう。現実でも何かするたびにルカちゃんの中に蓄積されてるんだよ。知ってた?

知らなかったよ。どこにも見えないし。

そうそう。見えないんだよ。でも演奏会を一つ消化するたびにルカちゃんは確実に演奏することに強くなってるよ。ソロだって同じなんだ。一回一回経験するごとに慣れてきて、だんだん緊張はしなくなるものなんだ。

そんな日来るのかなぁ。。。一人だけで吹くっていうのは変わらないんだから緊張は消えないと思うけど。。。

ん~厳密に言うとね、緊張はするよ、そりゃ。

するんじゃん!ダメじゃん!

いや、するにはするけど、こう、なんて言うか心構えが全く違うものになるんだよね。今だったら「うまくいかなかったらどうしよう。。。」とか「恥はかきたくない」とか恐怖が強いでしょ?

心の中では泣いてるよぉ。。。

でもね、場数を踏んで経験値を稼いでくると、「望むところじゃあ!!」「やってやるよ!!」ってなるんだよ。だいたいね、経験値がたまってくる頃にはもちろん楽器の腕も上達してるでしょ?次の章でも話すけど下手っていうのも緊張の大きな原因なんだよね。自分の中でうまくいく保証がないんだ。

そんなこと言ってたら最初は失敗するしかないじゃない・・・。

そこは誰しもが通る道だからさ、甘んじて受け入れようよ♪

は~・・・早く上手になんなきゃ。
場数を踏む、というのもソロを成功させるには欠かせない要素です。慣れないうちはどうしても失敗したり緊張したりしてしまうものです。それはこれまでの人生でも経験していることでしょう。
自転車の乗り方やクラスのみんなの前で発表するシーン、好きな人に告白するとき、、、慣れないことをするときは緊張するものなんです。何度やっても緊張するということもありますが、ソロは経験値を増やすことでそのリスクは軽減することができます。
ですから失敗も甘んじて受け入れて悔しい経験というのも積極的に積んでください♪
4.自信になる裏付けをもちましょう

ここまでは精神論と経験値積もうって話をしたけど、最後は結局本人の努力なんだよね。

努力?ちゃんとソロの練習をしろよって?

言われなくてもしてるよぉ!!!!

いや、ソロの練習もだけど基礎練習とか諸々含めてソロを自信もって吹けるように用意しておこうってことだよ。

ん~ちゃんと練習してるんだけどなぁ。。。

もっとやるんだよ。絶対に失敗しないって自信が確信になるまでね。

そんなの難しいよ。

まーなんだろ、場数を踏んだら最初の方に話した精神論の話もこの普段の練習の話と相乗効果で分かってくるよ。しっかりとみんなの前で吹いても恥ずかしくない演奏ができるようになっていたらそれをお客さんの前でやるだけだからさ。

もー頑張って練習するよ~。
とにかく練習を重ねる。もしかするとこれが最も大切なのかもしれません。緊張の裏には「失敗したくない」という思いがありますから、失敗しないだけの練習ができていればこういう動機から生まれる緊張は薄くなるでしょう。
普段の練習が舞台につながっています。誰に聴かせても恥ずかしくない練習を意識してソロを任されてもバッチリ決められるようにしてください!
5.おわりに

どう?ルカちゃん、ソロは上手くいけそう。

ん~・・・って言われてもなぁ。

ダメだよ!強気で行かないと!ルカちゃんは世界一うまい!誰よりもいい音色!誰よりもいいトランペットを使ってる!ぼくは世界一のトランペット!

そ、そうだ・・・!私はできるんだ!(途中からナルシスト入ってない?)

そうだよ!その意気だよ!

やってやんよぉ!!!
ソロで緊張しない方法をまとめました。やはり
・普段の練習
・場数を踏む
↑この2本柱がソロを支えるものになります。上手くいかないうちは悔しくてやきもきしますが、その瞬間も確実に成長し、経験値を獲得していますから諦めないでめげないで挑戦し続けてください!