『音程が悪い』が分かるようになる方法
顧問の先生がコンクール前になったら急に音程のことを指摘しだすんでが普段全然気にしてないからこっちはなにを指摘されてるのかさっぱり分からなくて不満が募るばかりで本番に臨んでました。
しかし音程が分かる今となってはそれを攻略することで演奏者もお客さんもみんなが聴いてて幸せになれる演奏を目指すことができます。
というわけで、『音程』というものがよくわからない画面の前のあなたへ音程を分かるようになる方法をお伝えします。

ぐす。。。

はわわわわ!!どうしたの!?ルカちゃん!?

先生が音程を合わせろって怒鳴るんだけど、わかんないよ。。。私始めた楽器はっかだし。。。

ぼ、ぼくに任せて!
1.『音程が悪い』を知る方法①~和音~

はい、じゃあルカちゃん、気を取り直して音程のお勉強をしよう。

はぁーいっ!

(切り替え早いな)まずは友達を二人連れてきてピアノの前に集合!あ、でもルカちゃん友達・・・(察し)

いるよ!すぐに連れてくるから待ってなさいよ!

じゃ、これ↓をピアノで鳴らしてから3人で歌ってみて。ドとミとソを一人ずつ担当してね。


せーのっ!マーーー。

どう?聞こえた?

なにがよ。

こういう↓波だよ。音の中になかった?もっと何秒か伸ばしてみて。


マーーーーーーーーーーーーーー!・・・お!

きたみたいだね。

なんか「ウワ~ンウワ~ン」って波が聞こえる。

その「ウワ~ン」がなくなったら綺麗な和音なんだよ。

もっと簡単にわかる方法ってないの?

じゃあこれ↓を二人で歌ってみて。二人とも同じ音でいいよ。


せーのっ!マーーーーーーーー。・・・わかんないよ?

いやいや二人で音程を合わせちゃったら波は聴こえないよ!今度は微妙にずらしてみて。

マーーーーアァアァアァアァー。あ!

そうそう。二人で音程を近づけたり離したりすると波をコントロールできるんだ。

へぇ~。二人の音がピッタリ重なったらすっごく綺麗になるね。
2~3人で集まって音を歌ってみましょう。同じ音でも和音の構成でも音程がハマっていなかったら「ワウワウワウワウ~」っと波が聴こえます。
これを2~3人でやると分かりやすいうえにコントロールできる範囲ですから不快さは小さいですが、もっと大人数でこの波が起こると手が付けられなくて気持ち悪い音楽になります。
自分と周りの音を聴いて波をなくしていく、というのが音程を良くする鍵です。
2.『音程が悪い』を知る方法②~メロディ~

あのさ、メロディの時に「音程合わせろ!」って怒られるんだけど、メロディの最中に音程を合わせるなんて無理じゃない?

というと?

だってね、さっきのロングトーンの中で合わせる練習だったら
①音を出す
②音程の悪さに気付く
③合うように調整する
④音程が合う
って流れがあったじゃん?でもメロディを吹いてるときなんて一音一音が一瞬じゃん!音程の悪さに気付く間もなく次の音に行っちゃうよ!?

それそれ!それぼくも昔ずっと思ってた!「こんなんどうやって合わせるねん!」って。

どうするのよぉ!また怒られちゃう!音程が悪いかどうかも分かんないし!

じゃあね、↓これを吹いてみて。


カエルの歌ね。今の話と関係なくない?

あるんだよ、もう一人はこれ↓を一緒に吹いてみて。


ぐええぇぇぇぇえ"え"え"え"え"!!!!!!!!!!

どう?

き・・・気持ち悪~。

ユニゾンのメロディなのに音程が悪いっていうのは極端に言うとこういうことだよ。で、例の質問だね。

うん。結局音程が悪いことが分かったところで演奏しながらそれを直していくなんてできないわ。

それはだね、次の章に譲るよ。

ぷくーっ(怒
ひとつのメロディを半音ずらして2人で吹く方法をご紹介しました。とっても気持ち悪いですね。
極端な例ではありますが、本当にひどい演奏は同じ楽譜を吹いているはずなのにこれくらい音程が離れていることがあります。
メロディだったら一つ一つの音は一瞬で過ぎ去っていく、だったらどうやって音程をそろえたらいいの?の答えは次章でご紹介します。
3.メロディの音程をマスターする方法

演奏しながら動的に音程を合わせていくっていうのがメロディでは難しいって話だけど、答えは一つしかないんだよね。

一つ・・・?

全員がすべての音を正しい音程で演奏する、だよ。

えぇ!?そんなことできるの!?

「できるの!?」じゃなくてやるんだよ。

なんか・・・すごい大変な練習をやらされる予感・・・!

お、分かってんじゃん。すべての音を正しく吹くってことは当然正しい音感が必要になるんだよね。

う、うん。

だったらまずは自分の癖を把握しないといけないよ。この音は高くなる/低くなるっていう傾向をね。

長くなりそう・・・
気持ちよくメロディを吹くには正しい音程であることは絶対条件です。
しかし、それに気を取られすぎて気持ちよく演奏できなかったら本末転倒です。楽しいことは一番!でももっと楽しくなるには音程がそろっていることが必要です。
地味な練習はとてつもない快感に通じています。
4.音程を合わせられるようになる訓練法

もうね、吹奏楽部だからって楽器だけ吹いてりゃいい時代は終わったんだよ。

そんな時代あったの・・・。

これからはとにかくソルフェージュ!歌だよ!歌!楽器で吹いてもなかなか音程があわないっていうのはよくあると思うんだ。そういうときは楽器よりも音をコントロールしやすい声で試してみよう!

おぉ!なんか説得力ある!

方法は最初に3人で和音をやったでしょ?あれを声でやってみるんだ。

これもピアノの音に合わせるの?

んーん。ピアノはいらない。人だけいたらいいよ。なんでもいいから一人が第一音を歌う「マーーー」ってね。

マーーーーーーーー

そしたら二人目が第五音を重ねる

マーーーーーーーー

最後に第3音をもう一人が入れる

マーーーーーーーー

せーのっ

マーーーーーーーー
こういう練習をひたすらやりましょう。
どんな音が来ても即座に音を重ねられるようになると感覚でハモリをできるようになります。歌で慣れてきたら次は楽器で実践です。
実は楽器でやっててなかなか音程があわないのって、ハーモニーに疎いのか楽器の技術が未熟なのか、そこのすみ分けができてないから「音程が悪い」に対して原因がよくわからないまま取り組みがちなんです。
なので、歌から段階を踏んで音程が悪い原因を明確にしつつ取り組みましょう!
5.おわりに

わー!なんだか音楽の世界が広がっていくよ。

ね。ハモったり、ユニゾンで音程が揃っているととっても気持ちいいよね。

音を重ねるってすごーい。
バンド全体で音程が合うようになるとステップアップです。
が、ここを越えられないバンドは多いですね。音程の問題って大きな壁として立ちはだかってますが、その向こうに待ってる快感を考えると越える価値のあるものです。
みんなで楽しい思いをするためにも少人数から段階を踏んでハーモニーの練習に取り組んでください。