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マーチ「クローバー グラウンド」 TP解説 その2

マーチ「クローバー・グラウンド」のトランペットについてTrioから終わりまでを解説します!

マーチ「クローバー・グラウンド」 Trioまでの解説はこちら!
マーチ・スカイブルー・ドリームの解説はこちら
ある英雄の記憶~「虹の国と氷の国」よりの解説はこちら

前回に引き続いてTrioに突入するよ~♪夢の世界にはいりまぁーす!

おー!

・・・ってなに!?夢の世界!?

うん。もうぼくは何度聞いても夢の世界にしか思えない。

なんのこっちゃだよ。

1.G,H ひまひまゾーン

じゃあ続きのGから解説頼むよ。

・・・ってトランペットは休みじゃん!

そうなんだよね。しかも全部で22小節!でもね、ここって雰囲気を感じ入るために他のパートをちゃんと聴いててほしいんだよ。

そりゃちゃんと聴くけどさ。

これ、ぼくのイメージなんだけどこの曲のTrioってね、時間帯で言うと夜で幼い子が眠っている夢の中のお話なんだよ。

夢の中・・・?

うん。G前の2小節間はf(フォルテ)から一気にpp(ピアニッシモ)までディミヌエンドでしょ。ここで一気に夢の世界に誘うんだ。

誰を誘うのよ

お客さんに決まってんでしょ!で、Gはまだ眠りについたばかりだからね。クラリネットとサックスは起こさないようにそーっと吹いてほしい。眠りを邪魔しないように、もっと深い眠りへと連れていくように優しく心地よく演奏してほしい!

わー眠くなってきたよ。

で、Hからは本格的に夢の中のお話だよね。音量指定もp(ピアノ)からmp(メゾピアノ)に上がるから楽しげな世界を描こう。

裏メロも入ってくるしね!

ま、そんな感じでG,Hはやってほしいよね。トランペットは鼻ほじりながら聴いとくだけだけど。

鼻はほじらないでしょ!てかトランペットの解説じゃなくなってる!


GとHはトランペットはお休みですが、イメージだけ解説しました。こういう風に考えると練習番号Lをまたぐフルート1stの旋律がとても映えるんですよね。朝が来て夢から覚めるんです。たまたま、休符のところにも言及しましたが、トランペットはいろんな曲で固まった長休符が多いですから、オタマジャクシがいる箇所を楽しく吹けるようにいろいろイメージしてみてください。


2.I Fとは違う性格で!

Iは課題曲マーチにはよくあるパターンだね。

ここはアーティキュレーションがFと一緒だよ。。。同じように吹くの?

んー、変化つけたいよね。譜面(ふづら)は一緒だけど場面は全然違うからね。Fは現実だけどこっちは夢の中だもん。

それアンタだけのイメージでしょ。みんなはそう思ってないじゃん!

まぁそうなんだけど。。。でもシーンは違うよ!これから静かにメロディを聴かせるのか?ラストに向かってみんなで突き進むのか?全然違うよね!

急に熱くなっちゃって・・・。具体的にはどう吹くの?

そこが難しいんだよね。こういうのって(;´・ω・)ぼくだったらFは全力で吹かないな。かなり余力を残して演奏するよ。

奏法っていうか、表現自体は変えないの?

そうだね。変にこねくり回して意味不明になるのは避けたいから。

てわけで、J行くよ!

おー!


IはFとほぼ同じです。Jにつなげていくことを意識して吹きましょう。Fよりも快活で明るい音色で吹けると変化があっていいですね♪


3.J ここが実力の見せ所

Jだよ。ここね、ずっと思ってたけど、1999年の課題曲マーチ・グリーン・フォレストに似てる。これの2:15辺りから聴いてみてよ。

確かに・・・!なんだかタイトルも似たような路線ね。

こういうところって楽譜自体はすごく簡単でしょ?だからみんな舐めてかかるんだよね。ペロペロ。

ペロペロはやめなさい!

でも確かにそうだよ。基礎練習まんまじゃん。

実際そうなんだけど、だからこそこういうところは差がつくんだな~。こんな単純で平凡なルカちゃんみたいな譜面でもいかに楽しんで吹けるか!ここが勝負どころだよ。

私みたいなは余計よ!

例えばさ、↓ここ見てみて。Jの6,7小節目。

3rdの1,2拍目に丸がついてるけど、どういうこと?

うん。これね、どっちもFだけど、1st,2ndの音が変わってることで、3rdの音は一緒だけど役割は違うものになってるんだよね。

あ!なるほど!1拍目はF(ソ)A♭(シ)C(レ)の和音で根音だけど、2拍目はB♭(ド)D♭(ミ)F(ソ)の和音で第5音なんだね!

そうそう。ちなみにどっちも短3和音だよ。こういう変化がそこかしこにちりばめられてて、その和音の進行を楽しむのが練習番号JとKの醍醐味なんだ♪

わー!なんか楽しいじゃない!

ね。J,Kは楽しいんだよ。JKは。JKは楽しい!可愛い!

いや可愛いって・・・・意味変わってるし。


Jは簡単ですが音程をきっちり合わせてしっかりとメロディを支えましょう。こういうところは最初から楽譜通りやらないで、すべて4分音符に変えてみたり楽器を置いて声で歌ってみたり、という工夫をした方が早く攻略できます。

楽譜自体はすぐに吹けるので、いかにきれいに聴かせるか、というところに神経を割いてください。トロンボーンも似たようなことをやっているので一緒に練習するといいですよ!


4.K Jに続いて美しいハーモニーを!

KはJと一緒だからね。基本的に言うことはないよ。

でも最後だけ違うよ?

そう!そこ!そこが大事!夢から覚める瞬間!

でもこれ・・・どうするのよ。

うん。難しいよね。これ、楽譜に対して馬鹿正直に吹こうとしなくていいと思うんだぁ。

と言いますと?

ここって何を表現したいかというと、ここまでの堅実で厳格な行進からフッと心の手綱がほどかれてフルートの奏でる柔らかな陽ざしが朝を告げるんだよ。

ってことは?1拍でffからppに落とすことが大事なのではない・・・と?

うん。そこにこだわると本末転倒な気がするな。ここまでの流れをキュッと締めたら後はフルートの1stにバトンを渡すだけ。だから過剰にクレシェンドを効かせるのも変だと思う。

うん!変な表現はやめよう!そうだ!それだ!

とは言ったけどね、全国のいろんな指揮者がいろんな解釈を持ってるだろうから、それを楽しむのがいいよ。奏者も聴衆もね。

なんか綺麗にまとめたわね。


ちょっと考え込んじゃいそうな譜面ですが、『楽譜通りに吹く』よりも、『何を表現したいか?』に焦点を置いて研究して下さい。


5.L Mに向けての滑走路を歌おう

ぼくねぇ、Lの5小節目、全体で言うと104小節目からの流れすっごく好きなんだ。

私もここ好きだよ。なんかみんなで吹いてる!って感じが強いよね♪

そうそう。木管の連符とか低音のブンブンとか、それぞれがいい味出してるよ♪

ここはどういう風に吹いたらいいの?

んー休符は守ってね、とか音程揃えてね、とかはあるけど、ここのフレーズって4つのグループに分けられるんだ。トランペットはフルート、オーボエ、アルトサックスと同じ動きだね。

じゃあこのパートたちでちゃんと揃えられるように練習しないといけないね!

しょゆことー♪

にゃ~♪


楽譜自体はここまでに出てきたパターンなので、他のパートと合わせることを意識しましょう。


6.M 飛び立った感じだね。

やっと最後に来たよ。Lが滑走路だとしたらMでぐいーっと飛び立つ感じだね。

それに最後の4小節はユニゾンだよ。みんな仲良くしなきゃっ!

トランペットに関してはここは言うことはないんだよ。軽快に爽やかに吹くだけだからね。それよりも・・・

それよりも・・・?

Mの2と4小節目の3拍目のティンパニ!!これだけは絶対に決めてほしい!

いきなりそこなんだ・・・

もうこの際トランペットなんていいんだよ!放っておいても気持ちよく吹けるんだから!でもここのティンパニだけは外したらダメ!2小節目なんて明示してないけど実質ソロだからね!この一発を皮切りに管楽器軍が終焉へと迎えるわけだから!

また急に熱くなってるよ・・・

ちなみに、youtubeにあがってるこの動画はひどい。プロのだけど。3:36辺り聴いてみてよ。なぜGoサインを出した!?ってなるから。明らかにはまってないでしょ!

ん。。。ちょっと早い?

まぁこの人たちの中ではここがGoodPointなのかもしれないね。解釈っていろいろあるからね。

(すねてるわね)


トランペットは気持ちよく吹ききってフィニッシュしましょう。最後はユニゾン(みんな同じ音)なので足並み外さないようにだけ注意して下さい。毎回音を外してしまう人がいたら演奏から外すのもいいでしょう(ちょっと酷だけど)。


7.おわりに

や~終わったね。

あのさぁ、この曲の2回目の解説、譜例少なくない?

いやね、全部作ってたんだけど、PCがバグっちゃって消えたんだよね。ぼくだって泣いたよ。誰かさんがオイル差すからちょっと来てとかいうから目を離したらこれだよ。

な、なんのことだろ?私、知らないなぁ~。


マーチ・クローバー・グラウンドの解説はこれにておわり!世間ではスカイブルー・ドリームの方が人気なんですかね?こっちもやりがいのある楽しい曲だと思います。よかったら参考にしてください★


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