マーチ・スカイブルー・ドリーム TP解説 その2
第2回だよ。
Trioまでを解説するけど、ルカちゃんはどのパートをするの?
ん?まだ決まってないけど、1stがいいな~。
1.B 1stの絡み方をよく考えよう
Aはトランペットは休み。冒頭の次はBだね。
出たよ~♪1stだけおいしいパターン~( *´艸`)
木管に混じってメロディだもんね。でもここはそんなに頑張らなくていいよ。木管の音色に添えるくらいでいいんだよ。
えぇ!?すごい主張してやろうかと思ってたのに。
Bに入ったら裏メロディのホルン・ユーフォも参加するでしょ?それに合わせて主旋律ももう少し輪郭をハッキリしたいためのトラペット1stなんだよ。
ふーん。。。じゃあ木管の音色に花添えてあげるよ。
花って(笑)。Aよりも気持ちメロディが映えるくらいのノリがいいよね。
Cの2小節前からはみんな入ってくるじゃん。ここはどうなの?
そこは今まで休んでた人(A.Cl,T.Sax,Tp2,3)も参戦して編成が厚くなるところだから元気よく吹いたらいいよ。アーフタクトは特に注意して!
おー!
Cは低音主体のメロディになるからBまでの流れをしっかりと締めるためにも↓この辺の和音はしっかり合わせようね。パート練習ではテンポを落としたり声で歌ったりしてしっかり確認するのがいいよ。
こんな一瞬で過ぎちゃうところでもそういう練習がいるんだね。
ここで差がつくんだよ。課題曲も奥が深いからねぇ。本番までにできることは盛りだくさんだよ。
うー。。。間に合うかなぁ。。。
Bはまず1stだけがメロディを吹いてますが、あまり主張しすぎないように注意してください。木管の柔らかな音色がもう少しくっきりとしたり、ホルン・ユーフォによる裏メロディとの対比を図るためのトランペット1stです。目的をよく考えてスマートに演奏して下さい。
2nd,3rdが入ってくるところでは音程に気を付けてください。
2.C 和音と音型に気を付けて
続いてCだけど、ここは最初のうちは楽譜通りに練習しなくていいんだ。
と、言いますと?
え?だってこんなの練習しなくても吹けるでしょ?みんなで合わせられるでしょ?
まー音さえ外さなければね。1年の子は苦労してるけど。
だからここの練習は楽譜を改造して↓こう!!
え!?全部全音符じゃん!
うん。音程を何より大事にしてほしいから。だいたいこういうところって汚い和音で低音の力強いメロディを邪魔するだけ邪魔して自分らの番が回ってきたら快活にメロディを楽しむっていうのが多いんだよね。
なんかすごい悪者みたいに言うじゃん。
いやね、この低音パートのメロディ部分で満足できることって客席で聴いててあまりないんだけど、やっぱり低音がへぼいっていうのとその他のパートが役割を全うできていないんだよ。
だったらどうしろっていうのよー
音程とか音型を揃えるっていうのはあるけど、トランペットの本数が多い場合、1パート1本でいいよ。こういうところは。わざわざみんなで吹いて音程が合わないリスクを背負い込むことないしさ。
えーみんなで吹きたいなー(´・ω・`)
まーそれでもいいけどみんなで吹くならちゃんと合わせないとだめだよ。
私、頑張る!
Cは課題曲ではおなじみの感じですが、下位大会なんかではなかなかクリアに聴こえることのない部分です。
音程を揃える練習
②音型(吹き方)を揃える練習
③①と②を複合した練習
という風に低音パートのメロディがより映えるように順序立てて練習してください。なんとなく楽譜通り吹いてても決して綺麗には聴こえない箇所です!
3.C Dの前はよ~く練習して!
Cはさっきのンパンパ以外にもう一個あるよね。これ↓。
ここもなかなかハモリが楽しいところね!
そうだけどこれ、3rdはちゃんと1stと同じテンションで吹けるように注意してね。
あーなんか音があまり変わらないから別物みたいになっちゃうんだよね。でもメロディのハモリ、あくまでメロディだからそこはちゃんと守んなきゃ!
こういう橋渡し的なフレーズはもろにバンドの実力が出ちゃうんだよね。クレッシェンドのかけ方はバンド全体で揃えられるようにちゃんとパート単位でも練習しておこうね。
あーい!
あ!そういうばここ、アクセントついてるじゃん!
そうそう。これ、この曲でトランペット唯一のアクセント。だから作曲者の矢藤さん的にもここはかなりはりきってアクセントつけてほしいんだと思うんだよね。
冒頭のあいさつでは「それらを奏者に託すため、楽譜には最小限のことしか書いていません。」って謳ってるもんね。
そうそう。この最小限がここのアクセントなわけだから、Dのメロディに綺麗につなげるようにここの3拍は前にでようね。
ここってトランペット1st,2ndとユーフォだけなんだね!
実質ソロみたいなもんだよ。
うう~こういう急に一瞬薄くなるところって妙に緊張するんだよね~。
D前の部分は2小節の木管のかわいらしいメロディを超えたらtuttiでDに向かいます。ここで上手に勢いづけができるとDのメロディをとても心地よく聴くことができますから、推進力をもって吹けるように研究してみてください。
アクセントがついているところは音楽の流れを寸断しないように流れに沿って吹きましょう。
4.D 歌い方を研究しよう
Dは6小節はユニゾンだね。
3rdだってたまには主旋律を吹かせてくれないとね!
まーそこは木管たちもやってるから気持ちよく吹いたらいいよ。
ハモルところはどうなの?
そこもここまでと一緒だね。メロディを吹きながらハーモニーを確認しつつ進行しよう。
なんかそこら中にちりばめられてるんだね。
うん。で、最後のこれ↓。この音はちゃんと締めようね。次はTrioでちょっとおとなしくなるからここまでの区切りとしてもお客さんが次の音楽を楽しめるように「いったん、お預けだぞ!!」って感じで、和音を決めちゃおう。ここのメロディはもう出てこないけど、ここのノリはまた最後に取り戻すからいったん、静かな雰囲気に入れるようにしっかりやってね。
はぁーい。なんか音程合わせてとかメリハリつけてとかそんなのばっかりね。
Dは楽しい楽しいメロディなので取り立てて言うことはないです。でもいかにクリアに聴かせるかというポイントに注目するとやはり音程が揃っていることは必須です。
ここのメロディをきれいに吹くためにはひたすら何度も吹く練習よりは基礎練習に時間を割いて正しい音程で歌えるようにしてください。
5.おわりに
Trioまでいったけど、どう?
うん。ここまでは元気いっぱいな感じだから楽しいよね。
この後も割と元気いっぱいだよ?
い、いいんだよ!Trioからは調性も雰囲気も変わるからまた違った楽しみがあるの!
というわけで、駆け足で次いってみよう!
おー!
BからTrioまでをまとめました。この曲はこれまで生み出されてきた課題曲マーチのフォーマットによく則って作られてますから、これと言って注意するようなことってないんですよね。基本に忠実であれな自然といい音楽が出来上がります。
だからこそ、基礎練習を大切にしてください。基礎練習が曲の出来栄えを握っているので、パート単位でもよく練られた基礎メニューをやってみましょう。
続きはこちら!Trio~最後まで!